特集 血菅炎症候群のすべて
4 小型血管炎・ANCA関連血管炎
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(Churg-Strauss症候群)
天野 宏一
1
1埼玉医科大学総合医療センター リウマチ・膠原病内科
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫
,
Churg-Strauss症候群
,
EGPA
Keyword:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫
,
Churg-Strauss症候群
,
EGPA
pp.1173-1178
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000001738
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with poly-angiitis:EGPA)の歴史は,70年前にChurgとStraussが,当時血管炎のprototypeとされてきた結節性動脈周囲炎(現在の結節性多発動脈炎)とは異なり,① 気管支喘息の病歴がある,② 末梢血で著明な好酸球増加がある,③ 中・小血管周囲への好酸球浸潤を伴う壊死性肉芽腫性血管炎または血管外肉芽腫の存在がある,というユニークな臨床病理学的特徴を有する13例の症例報告をしたことに始まる1)。長年Churg-Strauss症候群,あるいはアレルギー性肉芽腫性血管炎と呼ばれてきたが,2012年のChapel Hill Conferenceにおいて現在の病名に統一された2)。同時に,好中球のmyeloperoxidase(MPO)に対する抗好中球細胞質抗体(ANCA)が40〜50%に出現することから,ANCA関連血管炎の1つでもある3)。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.