特集 血菅炎症候群のすべて
4 小型血管炎・ANCA関連血管炎
顕微鏡的多発血管炎
松原 秀史
1
,
要 伸也
1
1杏林大学 腎臓・リウマチ膠原病内科
キーワード:
顕微鏡的多発血管炎
,
ANCA関連血管炎
,
急速進行性糸球体腎炎
Keyword:
顕微鏡的多発血管炎
,
ANCA関連血管炎
,
急速進行性糸球体腎炎
pp.1151-1161
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000001736
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血管炎とは血管壁に好中球やリンパ球などの炎症性細胞が浸潤,接着することで血管の破綻や狭窄,閉塞が起き,虚血による臓器の機能障害を招く疾患である。1982年にANCAが同定1)されて以降,血管炎の分類,病態理解は飛躍的に進み2021年時点での血管炎の分類はChapel Hill Consensus Conference(CHCC)2012分類に基づいて行われる(図1)2)。CHCC2012においては原発性,続発性にかかわらず侵襲される血管のサイズを基にして大型血管炎,中型血管炎,小型血管炎の3つに血管炎を分類する。小型血管には小動脈,細動脈,毛細血管,細静脈が含まれ,これらの小型血管が優位に侵される血管炎が小型血管炎として定義される。
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