Japanese
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特集 診断・放射線治療におけるAIの展開
はじめに:放射線腫瘍医が医療AIに望むこと
Foreword
澁谷 景子
1
Keiko Shibuya
1
1大阪市立大学大学院医学研究科 放射線腫瘍学
1Radiation Oncology Osaka City University, Graduate School of Medicine
キーワード:
医療AI
,
放射線治療
,
放射線腫瘍医
Keyword:
医療AI
,
放射線治療
,
放射線腫瘍医
pp.1009-1010
発行日 2019年7月10日
Published Date 2019/7/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000943
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昨今,AI-人工知能という言葉を聞かない日はない。自動車や家電など身近なところにも取り入れられ,10年もすると我々の生活スタイルは一変しているであろう,といった話も聞かれるようになった。以前に人工知能という言葉を聞いたときには遠い未来のことのように思っていたが,「機械学習」や「ニューラルネットワーク」といった語句が耳に飛び込んでくると,人間にぐっと近いものが突如,現れ出たような感覚を覚える。そして,放射線医学の中でもこれまで開発・研究がなされてきた「画像認識」の技術が,人工知能と結びつくことで急速に発展,進化していくであろうことは放射線治療医である筆者にも漠然とだが予測することができる。実際,医療分野の中で今,AIの活用化に向けた開発が最も進んでいるのは医用画像の領域だということだ。困ったことに,それらのニュースが流れると,「放射線科医は仕事を失うのではないか」といった負のイメージをもつ医学生もあるようだ。しかし,AIの登場により我々のできることは格段に広がり,放射線腫瘍医としても,さらにやり甲斐のある仕事ができることになると筆者は期待をもっている。
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