Japanese
English
特集 生体信号を活用した医療AIの臨床応用に向けて
臨床現場での医療AIの利活用における倫理と責任
Ethics and responsibilities in the use of medical AI in clinical practice
藤田 卓仙
1,2,3
Takanori FUJITA
1,2,3
1東京財団政策研究所
2慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室
3名古屋大学情報連携推進本部
キーワード:
医療AI
,
トラスト
,
倫理
,
法律
,
ガイドライン
Keyword:
医療AI
,
トラスト
,
倫理
,
法律
,
ガイドライン
pp.270-274
発行日 2024年10月26日
Published Date 2024/10/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291040270
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
臨床現場での医療AIの利活用における倫理に関しては,関連する法令(医師法,医療法,薬機法,個人情報保護法など)を守ることに加えて,研究としての倫理,医師などの専門職としての倫理,そして,先端技術としてのAIを活用するにあたっての倫理といったものが求められる.倫理的な規範に従わない場合,法的規範とは異なり法的な責任が生じるわけではないが,社会的な非難の対象となることや,社会的公正や正義といった観点から問題となる.強制力を強めるため,法律により罰則が定められることも多いが,法律による規制のみでは,社会や技術の変化にタイムリーに対応できない.そこで,業界内での自主的なガイドラインや原則といったものを定め,倫理的な規範を明文で示すことがなされる.共同規制とよばれる,法的な規制と自主的な規制とを組み合わせる方法なども,先進的な領域では注目を集めている.本稿では,医療AIにおける法と倫理として,医療の面,AIの面から概説し,どのように対応すべきかに関して述べる.
Copyright © 2024 Ishiyaku Pub,Inc. All Rights Reserved.