プロフェッショナリズムについて考えるフォーラム 白衣のポケットの中[8]
「防衛医療」がもたらしうる患者への不利益に対し,医師はどのような態度であるべきか?
尾藤 誠司
1
,
黒澤 聡子
2
,
郷間 厳
3
1独立行政法人国立病院機構東京医療センター総合内科・臨床疫学研究室
2独立行政法人国立病院機構東京医療センター内科
3神戸逓信病院内科
pp.792-797
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101254
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
「医事紛争の加害者や,医療訴訟の被告人には絶対になりたくない」.臨床の最前線で働く医師ならば,誰でもそう願っています.さらに医療を取り巻く状況の変化から,プロとして細心の注意をはらって仕事をしていても,やっかいな紛争や訴訟に巻きこまれるのではないかという不安にとらわれている医師たちも増えてきました.そのような感情を払拭するために,医療訴訟の回避を第一義に考えて,医師が自らの保身を最優先した診療を実践したら,患者や社会はどんな不利益を被ることになるのでしょうか? 今回のシナリオは,そんな「防衛医療」をめぐる問題をとりあげます.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.