診療
原発性肺癌に対する体幹部定位放射線治療の線量増加の効果について
松本 康男
1
,
杉田 公
1
,
鮎川 文夫
1
,
金本 彩恵
1
1新潟県立がんセンター新潟病院 放射線治療科
キーワード:
原発性肺癌
,
体幹部定位放射線治療
,
扁平上皮癌
Keyword:
原発性肺癌
,
体幹部定位放射線治療
,
扁平上皮癌
pp.1681-1687
発行日 2017年11月10日
Published Date 2017/11/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000189
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肺癌は死亡数の最も高い悪性疾患で,2016 年の厚生労働省の統計では本邦の男女合わせて73,838人が亡くなっている。リンパ節転移や遠隔転移のない肺癌は手術療法が第一選択とされているが,肺気腫や肺線維症等の慢性呼吸器疾患や循環器系の合併症,高齢などで,手術が困難な症例に対しては放射線治療が推奨される。体幹部定位放射線治療(stereotactic body radiotherapy:SBRT)が導入される前の放射線治療は手術療法と比較して生存率,局所制御率とも明らかに劣っていた1—3)。しかし,近年の放射線治療技術の向上により病変部に対して高精度にX 線を集中させて周囲の正常組織への被曝を最小限にし,1 回で大線量を投入することが可能となってⅠ期肺癌の放射線治療の治療成績は目覚ましく向上した4—6)。
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