特集 急性腹症に対する内視鏡外科手術とその適応限界
Ⅱ.各論 2)大腸憩室炎に対する腹腔鏡手術
江本 成伸
1
,
石原 聡一郎
1
1東京大学腫瘍外科
キーワード:
大腸憩室炎
,
結腸膀胱瘻
,
腹腔鏡手術
Keyword:
大腸憩室炎
,
結腸膀胱瘻
,
腹腔鏡手術
pp.1421-1427
発行日 2026年9月15日
Published Date 2026/9/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000005167
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わが国における成人の大腸憩室保有率は約20%と推定され,近年,増加傾向にある。欧米では左側結腸優位とされるのに対し,わが国では右側結腸に多く,加齢とともに両側結腸型の割合が増加する。大腸憩室炎の頻度は60歳未満では右側結腸,60歳以上では左側結腸に多くみられ,左側結腸憩室炎のほうが重症化の頻度が高いとされている。そのため,外科治療の対象となる症例の多くはS状結腸憩室炎である1)。急性腹症としての大腸憩室炎に対する腹腔鏡手術は,低侵襲性や術後回復の早さという利点を有する一方,高度炎症例では,安全性の確保が最大の課題となる。したがって,腹腔鏡手術の適応は,病変の局在,腹膜炎の程度,周囲臓器への炎症波及,患者の全身状態,さらに術者および施設の経験をふまえて総合的に判断すべきである。

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