特集 困難症例に対する消化器内視鏡外科手術(小腸・大腸)
ロボット支援結腸癌手術における体腔内吻合
竹中 僚一
1
,
山口 智弘
1
,
坂本 貴志
1
,
松井 信平
1
,
向井 俊貴
1
,
秋吉 高志
1
1がん研有明病院消化器センター大腸外科
キーワード:
ロボット支援結腸癌手術
,
体腔内吻合
,
オーバーラップ吻合
Keyword:
ロボット支援結腸癌手術
,
体腔内吻合
,
オーバーラップ吻合
pp.1883-1888
発行日 2025年12月15日
Published Date 2025/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004746
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
内視鏡外科手術(腹腔鏡手術およびロボット支援手術)の普及に伴い,吻合を体腔内で行うか体腔外で行うかの議論が活発になされてきた。近年はロボット支援手術の普及により,鉗子の高い自由度と安定した三次元視野を活かした体腔内吻合が可能となった。従来は体腔外吻合が主流であり,その利点として,手術時間が短いこと,操作が比較的容易であること,多くの外科医にとって馴染みが深いことなどが挙げられる1)。しかし,腹壁が厚い症例,腸間膜が短い症例,高度肥満症例,あるいは高度な癒着を伴う症例においては,腸管を体外へ牽引することが困難であり,さらに過度の牽引による腸間膜損傷や出血をきたす危険があることも経験されてきた。

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.

