手術症例報告
正中弓状靱帯圧迫症候群を伴った十二指腸乳頭部癌に対して膵頭十二指腸切除術を行った1例
本郷 悠太
1
,
窪田 晃治
1
,
清水 明
1
,
野竹 剛
1
,
小口 祐一
1
,
副島 雄二
1
1信州大学医学部外科学教室消化器・移植・小児外科学分野
キーワード:
正中弓状靱帯症候群
,
十二指腸乳頭部癌
,
膵頭十二指腸切除術
Keyword:
正中弓状靱帯症候群
,
十二指腸乳頭部癌
,
膵頭十二指腸切除術
pp.867-872
発行日 2024年4月15日
Published Date 2024/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003867
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腹腔動脈(celiac artery;CA)の閉塞や狭窄を伴う症例では,CA領域の血流は上腸間膜動脈(superior mesenteric artery;SMA)から,下膵動脈および胃十二指腸動脈(gastroduodenum artery;GDA)を介した,膵十二指腸動脈(pancreaticoduodenal artery;PDA)と総称される側副血行路によって供血される1)。このような症例に膵頭十二指腸切除術(pancreaticoduodenectomy;PD)を施行する場合,この側副血行路も切除されるため,CA領域の血流を確保するための血行改変が必須となる2)。
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