特集 必携 消化器・一般外科医のための外科解剖アトラス
Ⅴ 鼠径部・腹壁瘢痕ヘルニア 7 腹腔鏡下IPOM / IPOM-plus法に必要な腹壁解剖
宮木 祐一郎
1
,
鈴木 一史
1
1聖隷浜松病院一般外科・ヘルニアセンター
キーワード:
腹壁ヘルニア
,
IPOM
,
IPOM-plus
Keyword:
腹壁ヘルニア
,
IPOM
,
IPOM-plus
pp.737-742
発行日 2024年3月31日
Published Date 2024/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003830
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腹壁ヘルニアに対する手術術式は多岐にわたる。本項目では腹腔鏡手術として最も普及している手法の1つであるIPOM(intra peritoneal onlay mesh)法 / IPOM-plus法について解説する。IPOM法 / IPOM-plus法の特徴として,腹腔内へのメッシュ留置が挙げられる。手技を容易にする反面,最近では合併症の要因としても報告されている1)。メッシュを折れ曲がりや変形なく敷設することが合併症予防において肝要であり,広範なメッシュ敷設面をしっかりと確保することが必要となる。腹壁腹腔内面は通常であれば構造物も少なく,解剖学的に単純な構造である。しかし,瘢痕ヘルニアはすべて腹壁手術既往があることから,通常とは異なる形態を有する可能性があることには留意が必要である。
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