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総特集 腹壁ヘルニア修復術の新潮流—瘢痕ヘルニア・臍ヘルニア・白線ヘルニア
ハイリスク症例・術後合併症とその対策
IPOMのほうが良いと考えられる症例の腹壁ヘルニア修復術
Ventral hernia that IPOM is thought to be preferable
湯浅 康弘
1
,
庄野 隆志
1
,
福田 美月
1
,
山本 清成
1
,
西岡 康平
1
,
松尾 祐太
1
,
森 理
1
,
兼松 美幸
1
,
富林 敦司
1
,
西野 豪志
1
,
浜田 陽子
1
,
川中 妙子
1
,
石倉 久嗣
1
,
清家 卓也
2
Yasuhiro YUASA
1
1徳島赤十字病院外科
2徳島赤十字病院形成外科
キーワード:
腹壁瘢痕ヘルニア
,
IPOM
,
Rives-Stoppa
,
eTEP
Keyword:
腹壁瘢痕ヘルニア
,
IPOM
,
Rives-Stoppa
,
eTEP
pp.486-496
発行日 2023年4月20日
Published Date 2023/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214104
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【ポイント】
◆腹壁瘢痕ヘルニアの原因として,手術手技はもとより肥満,年齢などの患者因子をはじめ,創部感染,人工肛門造設を含めた付随手術など,複合的な因子が挙げられる.
◆手技の簡便性や直接縫合に比べた低い再発率などからIPOMは広く普及し,2012年には腹壁ヘルニアに対する腹腔鏡下手術が本邦で保険適用となり,多くの施設で施行されるようになった.一方で,Rives-StoppaやeTEP,MILOSなどのretro-muscular repair±TARの普及,近年のIEHSガイドラインのupdateなどがあり,徐々にIPOMの機会は減少傾向にある.
◆IPOMは確実な診断,手術時間の短縮が期待できる半面,強い疼痛やメッシュバルジングを生じること,大きなメッシュの留置が困難であること,腹腔内にメッシュが露出することによるトラブルなどの問題点がある.腹壁ヘルニアの修復・術式選択に際しては,各患者の状態に応じて手術のタイミングやメッシュの要否も含め,あらゆる要素を考慮する必要がある.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年4月末まで)。
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