特集 急性腹膜炎の治療戦略と手術
Ⅱ.原因疾患別の治療戦略 3)急性胆囊炎による急性腹膜炎に対する手術
竹之内 晶
1
,
三宅 謙太郎
1
,
澤田 雄
1
,
本間 祐樹
1
,
松山 隆生
1
,
遠藤 格
1
1横浜市立大学医学部消化器・腫瘍外科学
キーワード:
急性胆囊炎
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
危険回避手術
Keyword:
急性胆囊炎
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
,
危険回避手術
pp.307-312
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003756
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急性胆囊炎は腹部救急疾患のなかでも代表的なcommon diseaseであり,炎症の発症から極期にかけて急速に進行し,重症となれば患者の生命に危険を及ぼす恐れがある疾患である。近年では急性胆囊炎に対しても腹腔鏡下胆囊摘出術(Laparoscopic cholecystectomy;Lap-C)を施行する施設が増えてきており,日本内視鏡外科学会(Japan Society for Endoscopic Surgery;JSES)の第16回アンケート調査結果報告によれば,2021年に施行された急性胆囊炎に対する胆囊摘出術のなかでLap-Cは90%の割合を占めている1)。しかし,急性胆囊炎では炎症により手術難度が上がるために,胆管損傷や血管損傷のリスクが依然として存在する。
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