手術症例報告
膵上縁血管破格を伴った腹腔鏡下胃切除術の2例
伊藤 駿一郎
1
,
鈴木 武文
1
,
神尾 幸則
1
,
武者 宏昭
1
,
元井 冬彦
1
1山形大学大学院医学系研究科医学専攻外科学第一講座
キーワード:
胃癌
,
左副肝動脈
,
門脈走行異常
Keyword:
胃癌
,
左副肝動脈
,
門脈走行異常
pp.1429-1434
発行日 2023年8月15日
Published Date 2023/8/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003475
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血管破格を伴う胃切除術では,郭清時に注意を要する。なかでも左副肝動脈を有する症例に遭遇する頻度は高く,郭清のために左胃動脈根部で切離する場合もあるが,切離により術後左肝梗塞を発症するとの報告もある。また,門脈・脾静脈走行異常を伴う胃癌手術の報告は少なく,膵上縁のリンパ節郭清の際に門脈損傷に注意する必要があり,術前の画像評価が重要になってくる。今回,われわれは術前の3D血管構築像によって血管走行を確認し,膵上縁血管破格を伴った腹腔鏡下胃切除術の2例を経験した。
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