手術手技
腹腔鏡下胃切除術における脾静脈走行変異を考慮した膵上縁郭清
大谷 将秀
1
,
長谷川 公治
1
,
北 健吾
1
,
谷 誓良
1
,
庄中 達也
1
,
角 泰雄
1
1旭川医科大学外科学講座消化管外科学分野
キーワード:
脾静脈走行変異
,
腹腔鏡下胃切除術
,
膵上縁郭清
Keyword:
脾静脈走行変異
,
腹腔鏡下胃切除術
,
膵上縁郭清
pp.79-84
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002580
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腹腔鏡下幽門側胃切除術は,『胃癌治療ガイドライン医師用2021年7月改訂(第6版)』1)でcStageⅠ胃癌に対する標準治療の選択肢の1つとして行うことが強く推奨された。同術式は今後さらに普及していくと考えられるが,安全性を確保することが最も重要である。とくに血管走行の誤認は致命的な合併症につながる危険性があり,術前に確認すべき解剖の1つである。脾門周囲の局所解剖に関しては個体差が大きいことが知られているが,脾門を除く脾静脈と脾動脈の位置関係の変異(本稿では,「脾静脈走行変異」とする)はまれであり,その報告も非常に少ない。
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