手術手技
大動脈周囲リンパ節転移を伴うStageⅣ胃癌に対する腹腔鏡下大動脈周囲リンパ節郭清(CAVING approach)
早田 啓治
1
,
尾島 敏康
1
,
北谷 純也
1
,
山上 裕機
1
1和歌山県立医科大学第2外科
キーワード:
腹腔鏡下胃切除
,
大動脈周囲リンパ節郭清
,
CAVING
Keyword:
腹腔鏡下胃切除
,
大動脈周囲リンパ節郭清
,
CAVING
pp.785-792
発行日 2022年4月15日
Published Date 2022/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002759
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JCOG9501試験により予防的大動脈周囲リンパ節郭清(para-aortic nodal dissection;PAND)の意義は否定されたが,治療的郭清の意義については定まっていない1)。術前化学療法と外科手術を組み合わせたPhaseⅡ試験(JCOG0405,JCOG1002)では5年生存率50%以上を得ており,集学的治療の一環としてPANDが予後延長に寄与する可能性はある2,3)。また,胃癌治療ガイドライン第6版ではNo.16a2 / b1に限局した少数の大動脈周囲リンパ節転移に対しては術前化学療法後の外科的切除が弱く推奨されている4)。われわれ外科医に要求されることは,安全で確実な郭清と低侵襲かつ合併症のない手術を提供し,術後早期回復を目指し,術後治療につなげていくことである。
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