今月の臨床 安全な婦人科手術をめざして
リンパ節郭清など
大動脈周囲リンパ節郭清
中原 健次
1
,
小島原 敬信
1
,
倉智 博久
1
1山形大学医学部発達生体防御学講座女性医学分野(産科婦人科)
pp.749-751
発行日 2005年5月10日
Published Date 2005/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409100328
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はじめに
大動脈周囲リンパ節郭清は,婦人科では卵巣癌と子宮体癌の一部に適用されている.その範囲は,上縁を腹大動脈の腎動脈分岐部の高さまでとされており,通常,左腎静脈を確認して操作を行っているのが現状である.本術式は婦人科領域でも一般化しつつあるが,そのポイントは,「血管をていねいに露出していく操作であり,骨盤および後腹膜解剖の徹底した理解と運用である」といえよう.合併症の最大のものは,術中・術後の出血である.本稿では,術式の概要とポイントを説明し,合併症対策を述べる.
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