特集 最新知見に基づく消化管外科の再手術─適応と術式選択
Crohn病に対する再手術
板橋 道朗
1
,
谷公 孝
1
,
小川 真平
1
1東京女子医科大学外科学講座炎症性腸疾患外科学分野
キーワード:
Crohn病
,
再手術
,
腹腔鏡手術
Keyword:
Crohn病
,
再手術
,
腹腔鏡手術
pp.1943-1952
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002537
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クローン(Crohn)病に対する手術の目的は,愁訴の原因となっている合併症に外科的処置を加え,患者のQOL(quality of life)を改善することにある。そして,合併症の原因となっている主病変部のみを対象とした小範囲切除術を行い,線維性狭窄については狭窄形成術を考慮するのが原則である。複数回の再手術により短腸症候群となったために在宅中心静脈栄養を余儀なくされ,QOLが著しく低下する症例を経験している(図1)。そのため,初回手術時から再手術をある程度想定したうえで,可能なかぎり腸管を温存し,短腸症候群を予防する。初回手術の時点から将来再手術が必要となる可能を考慮することが,他の疾患に対する手術と大きく異なる点である。
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