特集 消化器・一般外科医のための腹部外傷外科手術講座
Ⅱ.各論 1)肝損傷の治療方針と手術
金子 直之
1
1深谷赤十字病院外傷・救命救急センター
キーワード:
ガーゼパッキング
,
resectional debridement
,
タコシール
Keyword:
ガーゼパッキング
,
resectional debridement
,
タコシール
pp.945-956
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002244
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肝損傷治療は,肝門部遮断で有名なPringleが自著で「自然治癒せず,手術しないと救命できない」1)と記したことにより,その後,約80年間,誤った方向に進んだ。近年では肝損傷の80~95%は,手術不要なことは周知の事実だが,最初の1例が示されたのは1972年2)で,次は1983年の17例報告3)まで飛ぶ。この変化はCTの登場と発達によるものである。
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