特集 消化器・一般外科におけるCommon Diseaseの手術 エルステから高難度まで
Ⅳ 胆嚢炎手術 2 腹腔鏡下胆嚢摘出術に必要な外科解剖
大目 祐介
1
,
本田 五郎
1
,
山本 雅一
1
1東京女子医科大学消化器・一般外科
キーワード:
胆嚢炎
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
SS-Inner layer
Keyword:
胆嚢炎
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
SS-Inner layer
pp.693-698
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002172
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胆石症や胆嚢ポリープ,胆嚢腺筋腫症など,炎症のない胆嚢に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術(laparoscopic cholecystectomy;Lap-C)は比較的難度が低く,経験の浅い外科医でも,ほとんどの症例において安全に完遂することが可能である。一方,近年,急性胆嚢炎,慢性胆嚢炎などの難度の高い症例に対しても多くの施設でLap-Cが行われているが,炎症に伴って線維化をきたした胆嚢に対するLap-Cは線維化の無い場合と比較すると難度が高く1),胆道損傷などの重篤な合併症に至りやすい2)。そのため,Lap-Cと呼ばれていても,通常のLap-Cとは別の手術手技であるという認識が必要である。
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