特集 消化器・一般外科におけるCommon Diseaseの手術 エルステから高難度まで
Ⅳ 胆嚢炎手術 7 腹腔鏡下胆嚢摘出術における術中トラブルシューティング─知っておくべき戦略と戦術
小林 祐太
1
,
大久保 悟志
1
,
進藤 潤一
1
,
橋本 雅司
1
1国家公務員共済組合連合会 虎の門病院消化器外科(肝胆膵)
キーワード:
胆嚢炎
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
術中胆道造影
Keyword:
胆嚢炎
,
腹腔鏡下胆嚢摘出術
,
術中胆道造影
pp.737-746
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002177
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腹腔鏡下胆嚢摘出術(laparoscopic cholecystectomy;LC)の適応となる胆石症および急性胆嚢炎は,罹患患者数も多く若手外科医が執刀する機会の多い手術である。しかし,胆嚢炎の炎症の程度,解剖の個人差によりその難度は千差万別であり,ともすれば出血,胆道損傷といった重篤な術中トラブルを惹起し得る手術である。NCD(National Clinical Database)からの報告によると,2011~2016年の間のLCに関連した死亡率は約0.3%であり,決して低率とはいえない1)。また,初学者にとっては腹腔鏡下の鉗子操作に慣れることも必要だが,いざというときに焦らず開腹手技に移行できる技量も養わなければならない。
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