特集 消化器・一般外科におけるCommon Diseaseの手術 エルステから高難度まで
Ⅲ 鼠径部ヘルニア手術 9 膨潤TAPP法
野村 良平
1
,
徳村 弘実
1
,
成島 陽一
1
,
平嶋 倫亮
1
,
佐藤 亜美
1
,
名久井 佑子
1
1東北労災病院外科
キーワード:
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術
,
TAPP
,
膨潤法
Keyword:
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術
,
TAPP
,
膨潤法
pp.623-632
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002164
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TAPP (transabdominal preperitoneal approach)は腹腔内から鼠径床を観察できるため鼠径部ヘルニアの見落としがない。また,鼠径床を広範に被覆することで再発を抑えることができる理想的な手技である。他方,ラーニングカーブに一定の期間を要し1),わが国での再発が欧米に比べて高い2)。これらの問題点を解消するために膨潤法が考案された3,4)。現在ではエピネフリン加膨潤麻酔剤希釈液(以下,膨潤液)に続いて二酸化炭素を注入する5,6)ことで,さらなる剥離効果を得ている。
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