手術手技
Virtual reality(VR)による空間認識シミュレーションを利用した腹腔鏡下結腸右半切除術
山川 雄士
1
,
春木 伸裕
1
,
呉原 裕樹
1
,
越智 靖夫
1
,
原田 真之資
1
,
篠田 憲幸
1
1トヨタ記念病院消化器外科
キーワード:
virtual reality
,
腹腔鏡下結腸右半切除
,
gastrocolic trunk
Keyword:
virtual reality
,
腹腔鏡下結腸右半切除
,
gastrocolic trunk
pp.215-219
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002063
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近年の内視鏡外科手術器械の発達と手術手技の向上により,多くの領域において腹腔鏡手術の有用性について報告がなされている。とくに腹腔鏡下大腸癌手術は全国的にも広く普及し,進行癌に対しても年々増加傾向にある。大腸癌治療ガイドラインでは,腹腔鏡下大腸癌手術においてD3リンパ節郭清を伴う手術や横行結腸癌手術はチームの習熟度を十分に考慮して適応を決定すること,とされており,横行結腸癌に対する腹腔鏡手術は比較的難度が高いとされている1)。その理由としては,リンパ節郭清手技の困難さが挙げられる。結腸右半切除術では中結腸動脈(middle colic artery;MCA)や胃結腸静脈幹(gastrocolic trunk;GCT)は血管走行の破格が多い。とくにGCTは発生学的に複雑な解剖変異を伴い,術中損傷の可能性が高く,いったん損傷した場合には止血が困難で,開腹術に移行する可能性が高い。
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