特集 食道癌・胃癌手術におけるリンパ節郭清の理論と手技
Ⅲ.胃 1)発生学に基づいた胃癌リンパ節郭清理論と手技
青山 純也
1
,
入野 誠之
1
,
松田 諭
1
,
川久保 博文
1
,
北川 雄光
1
1慶應義塾大学医学部外科学(一般・消化器)
キーワード:
胃癌
,
リンパ節郭清
,
発生学
Keyword:
胃癌
,
リンパ節郭清
,
発生学
pp.171-177
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002057
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
癌手術の基本的な考え方は,原発巣の切除とリンパ節郭清,すなわち,“リンパ系の切除”を行うことである。“リンパ系の切除”とは,実際的には系統的に腸間膜を切除することに当たる。胃のリンパ系は非常に複雑であるが,胃の腸間膜の概念を知ると,胃癌のリンパ節郭清の理解が深まる。腸管原基は,発生の過程で回旋や回転,膜の癒合を経て,複雑なリンパ系を形成する。胎生5週頃まで遡ると,この概念がみえてくる。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.