特集 内視鏡外科手術に必要な局所解剖─結腸・直腸
腹腔鏡下結腸右半切除術に必要な局所解剖
古城 憲
1
,
佐藤 武郎
1
,
三浦 啓寿
1
,
横井 圭吾
1
,
田中 俊道
1
,
内藤 剛
1
1北里大学医学部下部消化管外科学
キーワード:
腹腔鏡下結腸右半切除術
,
右側結腸癌
Keyword:
腹腔鏡下結腸右半切除術
,
右側結腸癌
pp.1805-1813
発行日 2020年12月15日
Published Date 2020/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001971
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腹腔鏡手術の普及により大腸の外科解剖が詳細に知られるようになった。腹腔鏡下結腸右半切除は,十二指腸,膵臓,腎臓,胃,胆嚢などの重要臓器に接している盲腸から横行結腸までの広範囲の授動と郭清が必要である。近年,HohenbergerらがCVL(central vascular ligation)を伴うCME(complete mesocolic excision)を提唱して以来,腸管,血管およびリンパ節を包む膜を破壊せずに一括に切除することが大腸癌手術の基本となっている1)。癌の根治性を保ちながら出血や合併症を防ぐ手術を行うためには,結腸の発生,膜の構造,血管の解剖学的位置関係,リンパ系の解剖を正確に把握することが必須となる。
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