特集 肝胆膵外科における低侵襲手術と臓器温存手術
成人の膵・胆管合流異常に対する腹腔鏡下分流手術
武田 裕
1
,
大村 仁昭
1
,
桂 宜輝
1
,
阪本 卓也
1
,
畑 泰司
1
,
村田 幸平
1
1関西労災病院消化器外科
キーワード:
膵・胆管合流異常
,
腹腔鏡手術
,
分流手術
Keyword:
膵・胆管合流異常
,
腹腔鏡手術
,
分流手術
pp.25-34
発行日 2020年1月15日
Published Date 2020/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001505
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膵・胆管合流異常は比較的まれな疾患であり,解剖学的に膵管と胆管が十二指腸壁外で合流する先天性の形成異常である1)。正常では主膵管と総胆管の合流部は十二指腸壁内にあるが,膵・胆管合流異常では共通管が長く乳頭部括約筋作用が膵・胆管合流部に及ばないため,膵液の胆道内への逆流(膵液胆道逆流現象)により胆管および胆嚢に持続する炎症が発生し,胆嚢炎,胆管炎,胆嚢結石,胆管結石を発症し,やがて過形成,異形成から癌も発生するとされている。
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