手術症例報告
急性腹症で発症した胃癌穿孔例に対する二期的胃切除戦略
塩澤 敏光
1
,
若林 哲司
1
,
関根 隆一
1
,
木川 岳
1
,
内田 恒之
1
,
田中 邦哉
1
1昭和大学藤が丘病院消化器・一般外科
キーワード:
胃癌
,
穿孔性腹膜炎
,
二期的手術
Keyword:
胃癌
,
穿孔性腹膜炎
,
二期的手術
pp.1609-1614
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001424
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胃癌穿孔の急性腹症全体に対する頻度は1%以下1)と低率であるが,胃穿孔のうち原疾患が胃癌である割合は26~32%2)と報告されており,胃穿孔例では常に胃癌の併存を念頭に置く必要がある。胃癌穿孔に対して手術治療を選択する場合,可及的早期に侵襲度の低い術式選択が必須であることに加え,癌に対する根治性の担保を考慮する必要がある。今回,われわれは胃癌穿孔例に対する二期的アプローチとして,初回手術に大網被覆術を行い,二期的に根治術を施行した症例を経験した。本検討では胃癌穿孔に対する二期的アプローチの妥当性を若干の文献的考察を加え検証することを目的とした。
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