Japanese
English
臨床報告
急性腹膜炎術後に診断された早期胃癌穿孔の1例
A case report of perforation of early gastric cancer diagnosed after operation for acute peritonitis
板野 聡
1
,
谷口 信將
1
,
堀木 貞幸
1
,
寺田 紀彦
1
Satoshi ITANO
1
1寺田病院外科
キーワード:
早期胃癌
,
穿孔
,
急性腹膜炎
,
二期的手術
Keyword:
早期胃癌
,
穿孔
,
急性腹膜炎
,
二期的手術
pp.509-512
発行日 2021年4月20日
Published Date 2021/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213333
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要旨
症例は63歳,男性.2019年12月に突然の心窩部痛で来院し,腹部CT検査で上腹部にfree airを認め,既往歴から胃潰瘍の穿孔による急性腹膜炎と診断し緊急手術を行った.胃小彎前壁寄りに8 mm径の穿孔を認め,漿膜に変化がないことから,大網充塡術および腹膜炎手術を行った.退院前の上腹部内視鏡検査で胃角部小彎に陥凹性病変を認め,Ⅱc+Ⅲと診断された.生検標本でGroup 5(por.)と確定診断されたため,2か月後に胃亜全摘術を行った.切除標本ではⅡc+Ⅲ,sm,n0,pStageⅠAであった.今回,われわれは,胃穿孔による急性腹膜炎に対して緊急手術を行った後,早期胃癌の穿孔と診断され二期的に根治手術を行った症例を経験したので,文献的検討を加えて報告する.
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