手術手技
膵十二指腸動脈瘤に対する腹腔鏡下正中弓状靱帯切開術
平松 良浩
1
,
森田 剛文
2
,
菊池 寛利
2
,
坂口 孝宣
2
,
今野 弘之
3
,
竹内 裕也
2
1浜松医科大学外科学第二講座/同 周術期等生活機能支援学講座
2浜松医科大学外科学第二講座
3浜松医科大学
キーワード:
膵十二指腸動脈瘤
,
正中弓状靱帯
,
腹腔鏡手術
Keyword:
膵十二指腸動脈瘤
,
正中弓状靱帯
,
腹腔鏡手術
pp.1265-1269
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001315
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膵十二指腸動脈(pancreaticoduodenal artery;PDA)領域の動脈瘤は内臓動脈瘤の約2%程度を占める1)。原因として,膵炎,外傷,腹腔動脈根部の狭窄などが挙げられるが,PDA領域に発生する真性動脈瘤の主な原因は,正中弓状靱帯(median arcuate ligament;MAL)の圧迫による腹腔動脈根部の狭窄や閉塞と,それによって生じるPDA領域の代償的血流量増加であると報告されている2)。本疾患では他領域の動脈瘤と異なり瘤径と破裂に相関は認められず,瘤径が小さくても破裂する可能性がある(図1)3)。また,破裂例の死亡率は約17.5~33.3%と高いため,診断された場合は治療を行うことが推奨される3-5)。
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