特集 食道癌手術の最前線─合併症ゼロを目指した私の秘訣
縦隔鏡を用いた食道切除リンパ節郭清
藤原 斉
1
,
塩﨑 敦
1
,
小西 博貴
1
,
大辻 英吾
1
1京都府立医科大学消化器外科
キーワード:
食道癌根治術
,
反回神経麻痺
,
持続神経モニタリング
Keyword:
食道癌根治術
,
反回神経麻痺
,
持続神経モニタリング
pp.857-867
発行日 2019年5月15日
Published Date 2019/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001215
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
単孔式縦隔鏡テクニックをはじめとする内視鏡外科技術の導入により,縦隔鏡下食道癌根治術が可能となり,2018年4月の診療報酬改定により,「縦隔鏡下食道悪性腫瘍手術」として新たに承認された。当科では,2014年の単孔テクニックの臨床導入1)を契機として食道癌根治術としての縦隔鏡手術の症例経験を積み重ねてきた。現在では,頸部から気管分岐下リンパ節を含めた上中縦隔郭清,経裂孔から下縦隔郭清を行う手順2,3)を基本として,切除可能食道癌に対して幅広く適応している4)。2019年2月現在,180例を超える縦隔鏡下食道切除術を経験している。本稿では,術後反回神経麻痺の低減に配慮した最新の左頸部アプローチによる縦隔リンパ節郭清手技について概説する。
Copyright © 2019, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.