手術手技
食道癌に対する根治性と安全性を追求した左上縦隔リンパ節郭清の工夫
中島 雄一郎
1
,
佐伯 浩司
2
,
安藤 幸滋
1
,
木村 和恵
1
,
沖 英次
1
,
森 正樹
1
1九州大学大学院消化器・総合外科
2群馬大学大学院総合外科学講座消化管外科学分野
キーワード:
胸腔鏡下食道切除術
,
左上縦隔リンパ節郭清術
,
反回神経麻痺
Keyword:
胸腔鏡下食道切除術
,
左上縦隔リンパ節郭清術
,
反回神経麻痺
pp.1343-1349
発行日 2019年8月15日
Published Date 2019/8/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001349
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2011~2012年にかけて,わが国のNCD(national clinical database)に登録された9,584例の食道癌手術のうち,胸腔鏡手術は3,589例(37.4%)で施行されるほど普及しているが,反回神経麻痺の発生率は開胸手術群8.2%に対して胸腔鏡手術群10.1%と有意に高率であり1),その安全性についてはいまだ改善の余地があると考える。本稿では,根治性と安全性(左反回神経麻痺の防止)の両立を目的としてわれわれが施行している,頸胸境界部における胸腔鏡下左上縦隔リンパ節郭清術の手技を供覧し,その治療成績を報告する。
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