特集 食道癌手術の最前線─合併症ゼロを目指した私の秘訣
食道胃接合部癌に対する胸腔鏡併用腹腔鏡下下部食道噴門側胃切除術,縦隔内観音開き法再建
川久保 博文
1
,
真柳 修平
1
,
入野 誠之
1
,
北川 雄光
1
1慶應義塾大学医学部一般・消化器外科
キーワード:
食道胃接合部癌
,
胸腔鏡併用腹腔鏡下下部食道噴門側胃切除
,
観音開き法再建
Keyword:
食道胃接合部癌
,
胸腔鏡併用腹腔鏡下下部食道噴門側胃切除
,
観音開き法再建
pp.869-876
発行日 2019年5月15日
Published Date 2019/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000001216
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欧米諸国同様,わが国でも食道胃接合部癌が増加傾向にあり,学会においてもその治療戦略,手術のアプローチ法,手術術式,リンパ節郭清範囲に関しての議論が多くなされている。食道胃接合部癌の定義については海外ではSiewert分類が使用されているが,わが国では日本胃癌学会,日本食道学会ともに西分類を採用している。食道癌取り扱い規約第11版1)では,「食道胃接合部の上下2 cmを食道胃接合部領域とし,この領域内に癌腫の中心があるものを食道胃接合部癌」と定義している。食道胃接合部癌は頸部,縦隔,腹部の広範囲にリンパ節転移を認め,至適リンパ節郭清範囲についての一定の見解はない。したがって,手術のアプローチ法,手術術式,リンパ節郭清範囲は施設によってさまざまであるのが現状となっている。
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