合併症ゼロを目指した最新の低侵襲内視鏡外科手術
Ⅱ 胃 2 脾温存腹腔鏡下胃全摘術
石田 善敬
1
,
小澤 りえ
1
,
中西 保貴
1
,
仁和 浩貴
1
,
倉橋 康典
1
,
篠原 尚
1
1兵庫医科大学上部消化管外科
キーワード:
腹腔鏡下胃全摘術
,
脾温存リンパ節郭清
,
脾門部リンパ節郭清
Keyword:
腹腔鏡下胃全摘術
,
脾温存リンパ節郭清
,
脾門部リンパ節郭清
pp.395-401
発行日 2018年3月31日
Published Date 2018/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000628
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先の『胃癌治療ガイドライン(第4 版)』では,胃癌に対する胃全摘術の標準術式には,所属リンパ節の完全郭清を目的とした脾臓摘出も含まれていた1)。しかし,JCOG0110 試験の結果,胃大彎に浸潤していない胃上部進行胃癌において,脾摘を伴うD2 リンパ節郭清は脾温存リンパ節郭清に比べて手術侵襲が大きく,生存期間の改善には寄与していないことが示唆された2)。胃全摘術における脾門部リンパ節郭清の意義はさらなる前向き臨床試験にて確認が必要であり,2018 年1 月に改訂された『胃癌治療ガイドライン(第5 版)』では,No.10 リンパ節はD2 郭清からはずれた3)。
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