超高齢独居患者の糖尿病性壊疽に合併した蠅蛆症―緊急下肢切断術により救命に至った1例―

Cutaneous myiasis occurring in diabetic gangrene in a super-elderly man living alone rescued by an emergent amputation of the lower limb

90歳，独居男性。家屋内で動けなくなっていたところを発見され救急搬送された。未治療の糖尿病があり，右足末梢部の壊疽と同部に多量に群がる蛆を認めた。糖尿病性壊疽に合併した蠅蛆症と診断し，救命のため，同日緊急右下肢切断術を施行した。腸蠅蛆症も合併しておりイベルメクチン内服治療を行った。超高齢患者でハイリスクであったが，術後の経過は良好でリハビリのため転院となった。高齢独居で基礎疾患として未治療の糖尿病があり，普段から庭で寝るなど衛生環境が悪い状況下で偶発性蠅蛆症を合併したと考えられた。