Japanese
English
症例
腐骨のデブリードマン後に一期的に植皮が生着した下腿Ⅲ度熱傷の1例
Third-degree burn of the lower leg treated with one-stage skin grafting after debridement of the sequestrum
中川 悠
1
,
古舘 禎騎
1
,
津久井 英威
2
,
小谷 蒔生
3
Haruka NAKAGAWA
1
,
Sadanori FURUDATE
1
,
Hidetake TSUKUI
2
,
Mana KOTANI
3
1仙台医療センター,皮膚科(主任:古舘禎騎医長)
2同,形成外科
3同,救急科
キーワード:
熱傷
,
海綿骨
,
腐骨
,
植皮
Keyword:
熱傷
,
海綿骨
,
腐骨
,
植皮
pp.1597-1600
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005483
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83歳,女性。炎天下の昼に自宅の畑で倒れ,熱中症として当院に緊急搬送された。熱せられた地面と数時間接していた右下腿外側に全体表面積の約4%の熱傷を受傷した。入院後11日目に全身麻酔下にデブリードマンを施行し,陰圧閉鎖療法を行い良好な肉芽がみられたが,一方で外果の皮質骨が腐骨の状態となり,入院後39日目に腐骨を除去し海綿骨・骨髄を露出させた状態で分層植皮術を施行し生着を得た。われわれが調べ得た限りでは,腐骨を除去した海綿骨に一期的に植皮を行い生着した報告例はまれと思われる。皮質骨が腐骨の状態でもデブリードマン後植皮が生着した経過だったが,骨への植皮は一般にリスクが高く,適応については慎重に検討する必要がある。

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