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増刊号特集 最近のトピックス2024 Clinical Dermatology 2024
5.皮膚科医のための臨床トピックス
デュピルマブによる好酸球性肺炎
Eosinophilic pneumonia associated with dupilumab
小屋 俊之
1
Toshiyuki KOYA
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科呼吸器・感染症内科学分野
1Department of Respiratory Medicine and Infectious Diseases, Niigata University Graduate School of Medical and Dental Sciences, Niigata, Japan
キーワード:
デュピルマブ
,
好酸球性肺炎
,
気管支喘息
,
副腎皮質ステロイド
,
血管炎
Keyword:
デュピルマブ
,
好酸球性肺炎
,
気管支喘息
,
副腎皮質ステロイド
,
血管炎
pp.163-166
発行日 2024年4月10日
Published Date 2024/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207300
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summary
抗インターロイキン4受容体α鎖(IL-4Rα)抗体であるデュピルマブは,有害事象として,末梢血好酸球増加が知られている.多くの症例は一過性で,症状なく経過するが,稀に臓器障害を伴うことがある.その中で好酸球性肺炎は,しばしば入院を要する重篤な有害事象であり,注意が必要である.これまでに症例報告を中心に報告されており,ほとんどの報告ではデュピルマブ投与開始後4か月程度経過してから診断されている.この病態のメカニズムには不明な点が多く,薬剤アレルギーなのか,好酸球増多に伴う臓器障害なのか,血管炎などの併存疾患の顕在化なのか,個々の症例によっても異なることが考えられる.本稿において,本邦・海外の症例報告および自験例から,臨床上のポイントについて解説する.
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