Japanese
English
症例
神経性やせ症に合併した壊死性遊走性紅斑の1例
Necrolytic migratory erythema associated with anorexia nervosa
本郷 孝幸
1
,
池上 徹栄
1
,
杉田 瑞明
1
,
髙橋 亨太
1
,
原 侑可
1
,
吉田 愛
1
,
長岡 さゆこ
1
,
野老 翔雲
1
,
林 周次郎
1
,
井川 健
1
Takayuki HONGO
1
,
Tetsuharu IKEGAMI
1
,
Mizuaki SUGITA
1
,
Kyota TAKAHASHI
1
,
Yuka HARA
1
,
Ai YOSHIDA
1
,
Sayuko NAGAOKA
1
,
Shoun TOKORO
1
,
Shujiro HAYASHI
1
,
Ken IGAWA
1
1獨協医科大学医学部,皮膚科学教室(主任:井川 健教授)
キーワード:
壊死性遊走性紅斑
,
神経性やせ症
Keyword:
壊死性遊走性紅斑
,
神経性やせ症
pp.53-56
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004948
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47歳,女性。神経性やせ症の既往があった。腹膜透析関連腹膜炎で入院。両下腿前面に手掌大に満たない大小不同のびらんや潰瘍,血痂を認め,右膝に紅暈を伴う自壊した水疱,また両手掌,手指に散在性に暗紫色調の紫斑や血疱を呈していた。病理組織学的検査では,不全角化や有棘層に核異型,個細胞壊死を認めた。採血ではアミノ酸の低下があり,またグルカゴンは正常であった。胸腹部単純CTでは明らかな腫瘍性病変は認めなかった。壊死性遊走性紅斑が考えられ,中心静脈栄養開始後,皮膚症状は上皮化傾向を示した。壊死性遊走性紅斑はグルカゴノーマのデルマドロームとして知られているが,グルカゴノーマだけでなく低栄養も原因になりうると考えた。
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