Japanese
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特集 悪性上皮系腫瘍
ボリコナゾール誘発性有棘細胞癌の1例
Voriconazole-induced squamous cell carcinoma
久保 麻梨絵
1
,
竹内 そら
1
,
宮垣 朝光
1
,
門野 岳史
1
Marie KUBO
1
,
Sora TAKEUCHI
1
,
Tomomitsu MIYAGAKI
1
,
Takafumi KADONO
1
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室(主任:門野岳史主任教授)
キーワード:
ボリコナゾール
,
有棘細胞癌
Keyword:
ボリコナゾール
,
有棘細胞癌
pp.1771-1774
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004893
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75歳,男性。数カ月前より,両頰に日光角化症が多発したため,イミキモドクリーム外用を開始した。7カ月後,左頰に1cm大の紅色結節が出現し全切除したところ,有棘細胞癌の所見であった。なお,受診7年前より肺アスペルギルス症に対して,ボリコナゾールを長期間内服していた。以上よりボリコナゾール誘発性有棘細胞癌と診断した。同薬中止に伴い顔面に多発する日光角化症は消退傾向を示し,有棘細胞癌の再発もみられなかったが,肺アスペルギルス症が増悪し同薬を再開した。その後間質性肺炎の急性増悪により死亡した。光線過敏や日光角化症の多発をみた場合は内服薬を確認し,遮光の徹底や皮膚の慎重な経過観察を行うことが重要である。
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