Japanese
English
症例
トリアムシノロンアセトニドの局所注射で改善した脛骨前粘液水腫の1例
Pretibial myxedema improved by local injection of triamcinolone acetonide
平 遥
1
,
山下 尚志
1
,
住田 隼一
1
,
佐藤 伸一
1
Haruka TAIRA
1
,
Takashi YAMASHITA
1
,
Hayakazu SUMIDA
1
,
Shinichi SATO
1
1東京大学医学部附属病院,皮膚科(主任:佐藤伸一教授)
キーワード:
脛骨前粘液水腫
,
トリアムシノロンアセトニド
Keyword:
脛骨前粘液水腫
,
トリアムシノロンアセトニド
pp.1683-1686
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004864
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28歳,女性。Basedow病の既往があった。半年前に下腿を打撲した際の色調変化,腫脹が改善せず受診した。両側前脛骨部に浸潤を触れる鶏卵大の弾性硬な淡褐色調の局面が多発していた。血液検査で抗TSHレセプター抗体が高値であった。病理組織学的に真皮全層のムチン沈着を認め,脛骨前粘液水腫と診断した。病変はトリアムシトロンアセトニドの局所注射で著明に改善した。過去10年の脛骨前粘液水腫の症例のまとめから,ステロイド局所注射の高い有効性が示された。加えて放射性同位元素治療歴のある症例は重症例の割合が高いことが判明した。そのような症例にも,ステロイド局所注射による改善率は高く,有効な治療法であると考えられた。
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