Japanese
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特集 壊疽性膿皮症の最新知見と実践的アプローチ
(症例報告)
憩室穿孔を合併した壊疽性膿皮症の1例
Pyoderma gangrenosum complicated by diverticular perforation
水口 竜之介
1
,
白井 京美
1
,
髙野 哲郎
1
,
天羽 康之
1
Ryunosuke MINAKUCHI
1
,
Kyoumi SHIRAI
1
,
Tetsuro TAKANO
1
,
Yasuyuki AMOH
1
1北里大学病院,皮膚科(主任:天羽康之教授)
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
憩室穿孔
,
憩室炎
,
潰瘍性大腸炎
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
憩室穿孔
,
憩室炎
,
潰瘍性大腸炎
pp.1614-1617
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004846
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93歳,女性。左下腿に潰瘍が出現した。急速に増大し外用治療に反応しなかった。辺縁に暗赤色調の堤防を有し,穿掘性の疼痛を伴う潰瘍を認めた。病理組織像で真皮上層から脂肪織にかけてびまん性に,好中球と組織球主体の稠密な炎症性細胞浸潤を認めた。腹部単純CTで憩室穿孔の所見を認めた。憩室穿孔を合併した壊疽性膿皮症と診断した。左下腿潰瘍に対して外用治療を継続しつつ,憩室穿孔に対して腸管安静と抗菌薬で保存的加療を開始した。憩室穿孔の改善とともに潰瘍の著明な改善を認め,憩室穿孔の治癒が壊疽性膿皮症の改善に寄与したと考えた。壊疽性膿皮症は,頻度は少ないが憩室炎を合併する可能性があり,憩室炎を考慮した画像検索が重要である。
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