Japanese
English
特集 壊疽性膿皮症の最新知見と実践的アプローチ
(症例報告)
肺悪性腫瘍の合併を考えた壊疽性膿皮症の1例
Pyoderma gangrenosum with suspected association with pulmonary malignancy
鮫島 甲太
1
,
帆足 俊彦
1
,
刀祢 勇樹
1
,
恩田 茉利奈
1
,
古谷野 理恵
1
,
鈴木 香緒里
1
,
船坂 陽子
1
,
佐伯 秀久
1
Kota SAMEJIMA
1
,
Toshihiko HOASHI
1
,
Yuki TONE
1
,
Marina ONDA
1
,
Rie KOYANO
1
,
Kaori SUZUKI
1
,
Yoko FUNASAKA
1
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学,皮膚科学教室(主任:佐伯秀久教授)
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
合併症
,
肺悪性腫瘍
,
非小細胞肺癌
,
G-CSF
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
合併症
,
肺悪性腫瘍
,
非小細胞肺癌
,
G-CSF
pp.1623-1627
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004848
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73歳,男性。左前腕の壊死組織を伴う30cm大の潰瘍を主訴に受診した。初診時,四肢体幹にも複数の小潰瘍が散在しており,壊疽性膿皮症の診断でステロイド内服加療を開始した。胸部単純CTにて肺腫瘍が指摘されたが本人は精査加療を拒否した。皮膚潰瘍は比較的良好にコントロールされ植皮術などが検討されたが,肺腫瘍の増大を認め死亡に至った。経過中,好中球異常高値が継続していたためG-CSFなどについて検査を行ったが正常値であった。好中球増殖にはIL-3やIL-6などが,また壊疽性膿皮症にはIL-8やTNF-αなどの関与が示唆されている。これらのサイトカインが悪性腫瘍により産生されていた場合,それをターゲットとした壊疽性膿皮症の治療ができる可能性が考えられた。
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