Japanese
English
特集 梅毒
臀部潰瘍から赤痢アメーバと梅毒トレポネーマが検出された1例
Buttock ulcer accompanied by Entamoeba histolytica and Treponema pallidum infection
古谷野 理恵
1
,
帆足 俊彦
1
,
森本 梨加
1
,
井上 由貴
1
,
鈴木 香緒里
1
,
魚住 知美
1
,
三神 絵理奈
1
,
小山 賢太郎
2
,
山本 哲平
2
,
清水 渉
2
,
大城 雄
3
,
岩切 勝彦
3
,
安齋 眞一
1
,
船坂 陽子
1
,
佐伯 秀久
1
Rie KOYANO
1
,
Toshihiko HOASHI
1
,
Rika MORIMOTO
1
,
Yuki INOUE
1
,
Kaori SUZUKI
1
,
Tomomi UOZUMI
1
,
Erina MIKAMI
1
,
Kentaro KOYAMA
2
,
Teppei YAMAMOTO
2
,
Wataru SHIMIZU
2
,
Yu OSHIRO
3
,
Katsuhiko IWAKIRI
3
,
Shinichi ANSAI
1
,
Yoko FUNASAKA
1
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学付属病院,皮膚科(主任:佐伯秀久教授)
2同,循環器内科
3同,消化器内科
キーワード:
赤痢アメーバ
,
梅毒
,
皮膚潰瘍
Keyword:
赤痢アメーバ
,
梅毒
,
皮膚潰瘍
pp.683-686
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004588
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53歳,性風俗産業従事者の女性。血便,全身浮腫のため消化器内科に入院し,血液検査で梅毒血清反応陽性であったため当科を紹介受診した。臀裂部に白色壊死組織を付着する潰瘍,その周囲に紅色局面があった。皮膚生検で赤痢アメーバ,Treponema pallidumを検出したため,梅毒2期疹およびアメーバ赤痢と診断した。抗菌薬治療,抗原虫薬治療,外用治療により腸管症状は改善し,皮膚潰瘍も3カ月後に上皮化した。自験例は本邦におけるアメーバ赤痢による皮膚潰瘍の初めての女性例であった。肛門周囲の皮膚潰瘍の症例は女性であっても不特定多数との性行為歴があれば,赤痢アメーバによる皮膚潰瘍も念頭に置き精査を行う必要があると考えた。
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