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特集 壊疽性膿皮症の最新知見と実践的アプローチ
(症例報告)
大腸癌または大腸癌疑い症例に生じたストーマ周囲型壊疽性膿皮症の3例
Peri-stomal pyoderma gangrenosum in three patients with definite or suspected colon cancer
飯島 茂子
1,2
,
髙山 典子
1
,
宮澤 婦美子
3
,
佐々木 信子
3
,
野渡 剛之
4
Shigeruko IIJIMA
1,2
,
Noriko TAKAYAMA
1
,
Fumiko MIYAZAWA
3
,
Nobuko SASAKI
3
,
Takeshi NOWATARI
4
1はなみずきクリニック,牛久市
2龍ケ崎済生会病院,皮膚科
3同,看護部
4同,消化器外科
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
ストーマ周囲型
,
好中球性皮膚症
,
穿掘性潰瘍
,
大腸癌
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
ストーマ周囲型
,
好中球性皮膚症
,
穿掘性潰瘍
,
大腸癌
pp.1618-1622
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004847
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大腸癌または大腸癌疑い症例に生じたストーマ周囲型壊疽性膿皮症の3例を報告した。症例1:67歳女性,直腸癌。症例2:77歳男性,直腸癌。症例3:80歳女性,S状結腸癌疑い。それぞれ,ストーマ造設術38日,24日,60日後にストーマ周囲型壊疽性膿皮症を発症した。全例とも潰瘍辺縁からの皮膚生検で,好中球を主体とする細胞浸潤を認めた。治療は症例1と3がステロイド軟膏,症例2はタクロリムス軟膏で著効した。発症誘因として,症例1は便汚染による刺激性皮膚炎,症例2と3はストーマ粘膜皮膚離開および皮下感染に対するパテルギーが関与した可能性を考えた。ストーマ周囲型壊疽性膿皮症は,軽微な刺激や外傷に対して,好中球を遊走させる異常に強い免疫反応が生じる疾患であると推測された。
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