Japanese
English
症例
ガングリオンが疑われていた孤立性神経線維腫の1例
Solitary neurofibroma formerly suspected to be ganglion
比畄間 佳奈
1
,
大澤 ふゆみ
1
,
渋谷 亮太
1
,
佐藤 勘治
1
Kana HIRUMA
1
,
Fuyumi OSAWA
1
,
Ryota SHIBUYA
1
,
Kanji SATO
1
1横浜労災病院,皮膚科(主任:佐藤勘治部長)
キーワード:
神経線維腫
,
孤立性
,
ガングリオン
Keyword:
神経線維腫
,
孤立性
,
ガングリオン
pp.1403-1406
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004762
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70歳,男性。6年前から左足背部に腫瘤を自覚していた。増大や縮小を繰り返すことからガングリオンが疑われていた。初診時の臨床は,6cm大の半球状に隆起する弾性軟な腫瘤で波動は触れず,下床との可動性は不良だった。表面は常色で平滑,面皰はなかった。超音波検査では関節と連続のない低エコー腫瘤,MRIではT2強調画像で高信号の腫瘤を認めた。皮膚生検で真皮内に膠原線維の増生があり,診断と治療目的で全摘した。腫瘍は紡錘形細胞が増生し,中心部は浮腫状で血管の拡張と出血がみられた。免疫組織学的に神経線維腫と診断した。自験例は外的刺激と血管壁の脆弱性により,腫瘍内で出血と吸収を繰り返した結果,外見上も増大や縮小を繰り返したと考えた。
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