発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009068031
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43歳男。主訴は右膝痛であった。5年前に右膝前外側部に腫瘤が出現してガングリオンと診断され穿刺を受けたが、再発して増大と縮小を繰り返し、ひざまずき動作の際に膝前面の異物感を常に自覚していた。膝蓋腱外側の腫脹部に圧痛を伴う弾性軟の腫瘤を触知し、深屈曲で重苦感が増強した。MRIでは膝蓋骨遠位部・膝蓋腱後面に52.6×28.8×29.1mm大のT1強調像にて低信号・T2強調脂肪抑制画像にて高信号の内部均一で隔壁構造を有する腫瘤を認め、膝蓋下脂肪体は下方に圧排されていた。関節鏡視を行うため外側膝蓋下穿刺孔を作成する際、腫瘤が破れてゼリー状の内容液が流出した。さらに関節鏡視下に電気メスを用いて蒸散・細片化して腫瘤を摘出した。臨床的に膝蓋下ガングリオンと診断し、術後2ヵ月現在疼痛なく職場復帰している。
©Nankodo Co., Ltd., 2008