Japanese
English
症例
左上肢動静脈奇形に伴った左手指偽カポジ肉腫の1例
Pseudo-Kaposi’s sarcoma of the left fingers associated with arteriovenous malformation
貝阿弥 瞳
1,2
,
今西 久幹
1
,
林 恵理子
1
,
大迫 順子
1
,
石黒 友也
3
,
小宮山 雅樹
3
,
鶴田 大輔
1
Hitomi KAIAMI
1,2
,
Hisayoshi IMANISHI
1
,
Eriko HAYASHI
1
,
Junko SOWA-OSAKO
1
,
Tomoya ISHIGURO
3
,
Masaki KOMIYAMA
3
,
Daisuke TSURUTA
1
1大阪公立大学大学院医学研究科,皮膚病態学(主任:鶴田大輔教授)
2総合病院 浅香山病院,皮膚科,堺市
3大阪市立総合医療センター,脳血管内治療科
キーワード:
偽カポジ肉腫
,
動静脈奇形
,
四肢切断術
Keyword:
偽カポジ肉腫
,
動静脈奇形
,
四肢切断術
pp.1399-1402
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004761
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76歳,男性。3年前から左上肢の腫脹,1カ月前から左環指,小指の疼痛を伴う紫紅色斑,腫脹を自覚した。病理組織学的に,真皮から脂肪織に小型血管が増加していた。CD34は血管内皮細胞で陽性,D2-40,LANA-1は陰性だった。CT angiographyでは,動脈相で静脈が濃染され,左肘部から環指,小指に結節状の濃染がみられた。これらより,左上肢動静脈奇形に伴う偽カポジ肉腫と診断した。マイクロシャントを多数認め,病変が広範囲であったため血管内治療,外科的切除術は困難と判断した。初診5カ月後に病変から多量に出血し,左上肢切断術を施行した。動静脈奇形に伴う偽カポジ肉腫では,血管内治療や外科的切除術が困難な場合,切断術が必要となることがある。
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