Japanese
English
臨床経験
筋肉間ガングリオンの1例
A Case of Intermuscular Ganglion
杉浦 英志
1
,
佐藤 啓二
1
,
伊藤 隆安
1
,
中西 啓介
2
,
榊原 健彦
3
Hideshi Sugiura
1
1名古屋大学医学部整形外科学教室
2一宮市民病院整形外科
3坂下病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nagoya University School of Medicine
キーワード:
ガングリオン
,
ganglion
,
筋肉間ガングリオン
,
intermuscular ganglion
,
磁気共鳴画像
,
MRI
Keyword:
ガングリオン
,
ganglion
,
筋肉間ガングリオン
,
intermuscular ganglion
,
磁気共鳴画像
,
MRI
pp.203-205
発行日 1993年2月25日
Published Date 1993/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901056
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抄録:ガングリオンはよく見られる疾患であるが,筋肉内及び筋肉間に発生したガングリオンは極めて稀である.今回,我々は51歳男性の右大腿四頭筋部に発生した筋肉問ガングリオンの症例を経験した.ガングリオンは大腿直筋と外側広筋の間に存在し,また,その茎は大腿直筋腱と連続し膝蓋骨上極に続いていた.膝関節腔には通じておらず,腫瘤内部にはゼリー状の内容液を認めた.発生機序として,膝伸展運動の慢性的な刺激がガングリオンの発生機転となり,筋肉間に脱出したものと考えられた.また,MRIではガングリオンはTI強調像で内部均一な低信号をT2強調像では内部均一で液体成分の存在を示唆する強い高信号を呈していた.周囲組織への浸潤像は認めず,縦断面では房状構造がみられた.このような稀な部位に発生したガングリオンに対しMRIは有用な補助診断となると思われた.
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