Japanese
English
症例
爪甲下に生じた有棘細胞癌の1例
Squamous cell carcinoma arising in the subungual area
比畄間 佳奈
1
,
大澤 ふゆみ
1
,
渋谷 亮太
1
,
佐藤 勘治
1
Kana HIRUMA
1
,
Fuyumi OSAWA
1
,
Ryota SHIBUYA
1
,
Kanji SATO
1
1横浜労災病院,皮膚科(主任:佐藤勘治部長)
キーワード:
有棘細胞癌
,
爪甲下
,
難治性肉芽
,
爪甲破壊
Keyword:
有棘細胞癌
,
爪甲下
,
難治性肉芽
,
爪甲破壊
pp.2052-2054
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004318
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78歳,女性。3年前より左第1趾と右示指に疼痛があり,経過観察していた。初診時,左第1趾爪甲の内側1/3は脱落し,悪臭を伴う紅色の結節が露出していた。また右示指の爪甲下にも出血を伴う小型の紅色顆粒状結節を認めた。いずれも生検で高分化型の有棘細胞癌と診断した。超音波検査やCTで遠隔転移は認めず,拡大切除を施行した。爪甲下の有棘細胞癌は,臨床のみで正確に診断することは困難で良性疾患として治療されていることも多い。爪甲下の難治な肉芽様病変または爪甲破壊を認めた場合は,本症の可能性を考え積極的に皮膚生検を行う必要があると考えた。
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