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特集 最近のトピックス2011 Clinical Dermatology 2011
1.最近話題の皮膚疾患
遺伝性血管性浮腫(HAE)
Hereditary angioedema
原田 晋
1
Susumu HARADA
1
1はらだ皮膚科クリニック
1Harada Skin Clinic,Nishinomiya,Japan
キーワード:
遺伝性血管性浮腫
,
hereditary angioedema
,
C1 esterase inhibitor
,
C1 INH製剤
,
ベリナート®P
Keyword:
遺伝性血管性浮腫
,
hereditary angioedema
,
C1 esterase inhibitor
,
C1 INH製剤
,
ベリナート®P
pp.25-29
発行日 2011年4月10日
Published Date 2011/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102888
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要約 遺伝性血管性浮腫は,補体第1成分のインヒビターであるC1 esterase inhibitorの欠損または機能低下により発症する疾患であり,外傷,外科治療,精神的ストレス,月経などの負荷が加わった場合に限って,急性発作症状を呈する.①皮膚,②胃腸粘膜,③気道粘膜,の一過性再発性の浮腫を主症状とするが,気道閉塞により窒息死に至る場合もある.急性発作時には,血漿由来C1 INH製剤のベリナート®Pが,目下本邦で保険承認下で使用できる唯一の有効な薬剤であるが,同剤には,①薬価が高額である,②血液製剤である,③使用するタイミングに関する定まった見解が存在していない,などといった問題点が存在している.本症は,現実的にはこれまで考えられてきたほど稀な疾患ではないと推測しうるため,もし膨疹を伴わない血管性浮腫の患者を診た場合には,ルーチンでC1 inactivator活性を測定することが望ましい.
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