Japanese
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特集 膠原病
遅れて全身性エリテマトーデスを発症した高IgE症候群の1例
Hyper-IgE syndrome who later developed systemic lupus erythematosus
北 佳奈子
1
,
國本 真鈴
1
,
宮本 翔子
1
,
夏秋 優
1
,
金澤 伸雄
1
,
大塚 欣敏
2
Kanako KITA
1
,
Marin KUNIMOTO
1
,
Shoko MIYAMOTO
1
,
Masaru NATSUAKI
1
,
Nobuo KANAZAWA
1
,
Yoshitoshi OTSUKA
2
1兵庫医科大学,皮膚科学(主任:金澤伸雄主任教授)
2同,小児科
キーワード:
高IgE症候群
,
全身性エリテマトーデス
,
STAT3遺伝子
Keyword:
高IgE症候群
,
全身性エリテマトーデス
,
STAT3遺伝子
pp.1211-1215
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004706
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20歳,女性。高IgE症候群にて当院小児科と近医皮膚科で継続加療され,感染予防のためスルファメトキサゾール・トリメトプリムを内服していた。初診の1年前に両上腕に硬結を伴う紅斑が多数出現し,その後左頰部にも同様の皮疹が出現した。無治療にて皮疹は徐々に軽快傾向にあったが,初診の6カ月前に頭部にびまん性の脱毛が出現した。血液検査と皮膚生検より高IgE症候群に合併した全身性エリテマトーデスと診断し,紅斑部にデルゴシチニブ軟膏の外用,脱毛に対しセファランチンの内服を開始したところ,4カ月後に皮疹は消退し,脱毛も改善した。まれな疾患の合併例であり,その機序については明確に解明されていないが,留意しておきたい症例である。
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