Japanese
English
今月の症例
高IgE症候群の1例
A Case of Hyper IgE Syndrome
三浦 淳子
1
,
今井 龍介
1
,
山田 裕道
1
,
高森 建二
1
Junko MIURA
1
,
Ryusuke IMAI
1
,
Hiromichi YAMADA
1
,
Kenji TAKAMORI
1
1順天堂大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
高IgE症候群
,
好中球機能
,
ロイコトリエン
Keyword:
高IgE症候群
,
好中球機能
,
ロイコトリエン
pp.1191-1197
発行日 1989年11月1日
Published Date 1989/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204239
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
高IgE症候群の4歳の男児例を報告した.臨床的には慢性湿疹様の皮疹を呈し,皮膚・肺に反復する黄色ブドウ球菌の感染が認められ,皮膚びらん面および咽頭粘液より黄色ブドウ球菌が分離同定された.免疫学的には血清IgEおよびIgGの高値,pan T細胞とsuppressor T細胞の減少,活性化T細胞の増加およびhelper/suppressor比の増加が,好中球機能ではchemotaxisの低下およびleukotorien産生能の増加が認められた.IgE-RAST検査では卵白,ミルクで陰性,ダニ,ハウスダスト,アスペルギルス,カンジダにて陽性を呈した.抗原特異的IgE抗体はカンジダ,ダニにおいて陽性を示した.最後に,本症とアトピー性皮膚炎との異同および好中球機能と病像形成との関連について考察した.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.